
先日、滋賀県立美術館に行ってきました。同館では地元・大津市出身の日本画家、小倉遊亀(1895-2000)の作品を積極的に収集しており、常設展示コーナーでは小倉作品を様々な切り口で紹介しています。訪問時には「人物の表現」をテーマに、身近な家族からスター歌手や神仏の姿まで、小倉がライフワークの一つとした人物作品が展示されていました。中でも《観世音菩薩》(1941年)は、作品の基となった大下絵も隣に紹介されていました。下絵からは画家の制作過程が見られ、試行錯誤の様子を感じることができる興味深い展示でした。

オリーブ 北辰振興会理事