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 江部乙丘陵地から眺める風景を格別に美しく感じることがあります。  2024年9月23日、「江部乙丘陵地のファンクラブ」主催のフットパスに参加しました。参加者は16名。朝8時半から正午まで約7㎞の丘陵地散歩です。今回は~道産子追憶之巻を巡るコース~というもので、チラシには「郷土が誇る日本画家岩橋英遠画伯が生家からの展望で北海道の四季を描いた〈道産子追憶之巻〉の原風景を巡ります。」とありました。
 道の駅たきかわに集合し、まず屯田兵屋で英遠の子ども時代を偲び、「北辰の森」や「英遠資料室」を見学し、さらにはサプライズで「えべおつワイン」農場の現状を聞くことができました。コースにある一木家(洋画家・一木万寿三ゆかりの家)や岩橋家(岩橋英遠の生家)の特徴のある三角屋根の家の形は、いつもながら面白いと思いました。
 農村の、なんと言うことのない道なのですが、木陰に「地神宮」があったりして、参加者からは子どもの頃、春秋の祭日には、みんなでお菓子を食べた記憶などが語られました。ただ自然が美しいということだけでなく、こうした人々の営みの記憶が、このフットパスを巡る風景の中には埋め込まれており、そのことが〈格別に美しく〉感じられる原因なのでしょうか。(散策阿弥)

散策阿弥 北辰振興会理事